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正義と悪は同じ景色

更新日:5月29日

桃太郎のお話を知らない人はいないはず。


桃太郎が犬・猿・雉をひきつれて、村の人々を守るために「鬼ヶ島」を襲撃するお話である。

【襲撃】とは鬼側からみた言葉であって、桃太郎側からは【鬼退治】になる。

鬼は鬼で、島で平和に暮らしていたのに桃太郎の襲撃により大切なモノを奪われてしまう。


鬼からみた「悪」は桃太郎からみると「正義」。

村人からみると鬼は鬼というだけで「悪」になるし、鬼からみると桃太郎は「悪」人なのだ。


日常生活にこれによく似た現象は意外に多くみかけるが、鬼側の立場でこれを理解している人はとても少ない。

一度桃太郎側ではなく、鬼側の立場で、その景色を想像してもらいたい。


例えば、SNSで自分が標的になり、誹謗中傷の書き込みを一度に受けるという悲しい出来事、桃太郎のお話に似てはいないか。

もちろんSNSに書き込む側が桃太郎、書き込まれる私たちは鬼だ。

桃太郎は「正義」の立場だから何を書いても構わないという発想である。


私たちは桃太郎にも鬼にも、どんな立場にもなる可能性があることを肝に銘じなければならない。

「正義」と「悪」は見る側が違うと、その景色はガラリと変わってしまう。




ところで

鬼はどうして桃太郎に退治されることになったのか。


実は

鬼の悪事については、原典で何も語られてはおらず、桃太郎が宝物欲しさに鬼ヶ島へ行ったという設定になっているという。

そもそも鬼は鬼だから「悪」だという決めつけがあり、そこに理由は存在しない。


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